社会情勢の変化と技術革新の著しい現代において、ものづくりに対する種々の要請を的確に分析・予測できるとともに、安心・安全で快適なモノや空間、環境、システムとは何かを想像する能力を有し、またそれらを創造するためのプロセスについても考えることのできる人材を、夜間教育を通じて養成する。
上記の教育理念に基づき、数理・情報、材料・構造などに関する工学的知識を備え、人とモノ、空間、環境相互の調和的で機能的な在り方や、それら生活環境を成立・維持するシステム、またそれらを造り出すプロセスを計画できるような、工学に裏付けされたデザイン力と幅広い視野をもってものづくりに取り組むことのできるデザイナーや技術者の養成を目的とする。
総合デザイン工学科では、下記の能力、知識及び技術を身につけることを目標とする。
a 基礎教育科目の学修を通じて、教養や倫理観などの基礎的な能力を身につける。
b 初年次の専門科目では、数理・情報、材料、構造、技術製図などの学修を通じて、デザインを行う
際に求められる基本的な知識や技術を修得し、ものづくりにおける工学とデザインの融合の必要性
を理解する。
c 2年次以降の専門科目では、学生各自の関心に沿った科目の学修及び卒業研究を通じて、基礎教育
科目と初年次の専門科目で学んだ知識や技術を深化させ、デザインのできる技術者として総合的にも
のづくりを考えられる能力を身につける。
d 一級建築士をはじめとする各種資格取得に対応した科目構成と教育内容により、それらに必要な知
識や技術を習得する。
前記の教育目的と教育目標を達成するために、以下のカリキュラムを開設し、年次に従って実施する。
1) 1~4年次の間で、工学の基礎的学問となる自然科学系科目、社会人に必要な基礎的教養科目としての人文・社会科学系科目や外国語系科目について学修する。
2) 初年次の専門教育科目では、デザインに従事する人材が共通して必要とする、数理・情報、材料、構造、技術製図などの基礎について学修する。
3) 2年次以降の専門教育科目では、主にデザインについて学ぶ学生と、デザインを支える材料・構造について学ぶ学生のための授業科目を段階的に配置し、学生の適性に合った履修を行う。
4) デザインについて学ぶ学生に対しては、様々なデザイン領域を知ることで、そこに共通するデザインの基本を学ぶとともに、創造のための思考力を養う。
5) 材料・構造について学ぶ学生に対しては、建築家・構造家、構造技術者・設備技術者、施工技術者として必要な知識や技術を修得させる。
6) 専門分野を問わず基礎力を身に付け、応用力を育むために、座学と演習科目を適切に配置する。
7) 各学生の習熟度を把握しながら能力を高めるため、少人数での授業を行う。
8) 専門教育科目では希望者に対し、建築系科目を60単位以上修得することで一級建築士の受験資格認定に備えさせる。
9) 学問を幅広く学際的に理解しようとする学生は、他学科の開講科目を履修することができる。