前橋工科大学 研究・産学連携推進本部
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研究分野

刺しゅう式静電容量型体圧・距離センサを用いた介護技能評価システムの開発

神経電子計測システム研究室
担当教員:小田垣 雅人

本研究においては介護技能を定量的に評価することを目的として、導電性繊維を用いた自己容量型の体圧・距離センサを用いたシステムを開発した。本システムで開発した体圧・距離センサは、導電性の刺しゅう糸を用いた20チャネルの自己容量型のセンサアレイであり、車いすの座面や介護ベッドのマット上に設置することで被介護者の着座位置や着座速度が計測できる。現在、本システムを用いて介護初心者と介護熟練者の介護動作を解析することで介護技能の評価法確立を目指している。

主な研究成果

介護初心者と作業療法士・理学療法士の2つのグループを設定し、介護ベッド・車いす間の移乗動作実験を実施した。実験では車いすの座面に刺しゅう式自己容量型体圧・距離センサを設置し、介護ベッドから車いすへの移乗動作を行ってもらった。本センサの計測と同時に、モーションキャプチャによる被介護者の着座動作の計測および、車いすの下に設置した床反力計による着座位置の計測を行い、センサ出力と比較し、介護技能が反映されているかを検証している。これらに関連し、査読付き論文を2編発表し、特許を1件出願した。本研究は群馬県産業技術センター、群馬県繊維工業試験場、群馬パース大学、群馬大学との共同研究で実施しており、センサは有限会社川島エンブ(群馬県みどり市)の刺しゅう技術を用いて製作した。

どのような産学官連携ができるか

介護初心者に対する初期の介護技能訓練に利用できる。たとえば、介護福祉士を養成する大学や専門学校においては本システムを用いて計測したデータを介護者にフィードバックすることで、介護技能の改善につながると考えられる。また、本システムを実用化するにあたり介護ロボットや介護ベッドの開発メーカとの共同開発を望んでいる。

SDGs該当番号

3.すべての人に健康と福祉を 9.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう

その他