光を使った早期乳がんの新しい診断治療法へ期待
本学大学院システム生体工学専攻1年の峯岸勇吾さんと生命工学領域の野村保友教授が、早期乳がんの新しい診断治療法の有効性を数値解析によって明らかにしました。
ナノテクノロジーの進歩により作製された光診断薬および光治療薬は、動物実験で有効性が示されていましたが、
ヒトの生体適合性が明らかでないため、臨床試験には至っていませんでした。
乳房の構造を忠実に再現した仮想早期乳がんに対して特定波長の光を照射するバーチャル臨床試験を実施した結果、その有効性が明らかとなり、この診断治療法の進展が期待されます。
この研究成果は、 Photodiagnosis and Photodynamic Therapy 誌4月号にResearch Paperとして掲載されました。
掲載論文
Yugo Minegishi, Yasutomo Nomura
Fluorescence molecular imaging-guided photodynamic therapy for early breast cancer in the prone position: Feasibility evaluation with Monte Carlo simulations.
Photodiagnosis Photodyn Ther. 52:104498 (2025). doi: 10.1016/j.pdpdt.2025.104498.
本研究は、日本学術振興会の科学研究費助成事業・基盤研究C(一般)採択課題 22K12768: 2022-2026「短波赤外蛍光を用いた超早期がんの新規無侵襲分子イメージング技術の開発 」の支援をうけてまとめられた成果です。