教員自己紹介 |
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ご挨拶
松本 浩樹 准教授
【まつもと ひろき】
前橋工科大学大学院博士後期課程環境・情報工学専攻
ブラインド信号処理 適応信号処理 感性信号処理 生体信号処理 音声信号処理
【担当授業科目】
信号処理 感覚情報処理 プロジェクト
大学院/信号処理特論 適応信号処理論 他
いつも慌ただしくしていますが、実はゆったりとしたことが大好きです。
気功やハーブに興味をもっており、温泉やお酒も大好きです。
<学位>
博士(工学) 【東京理科大】
<所属学会>
電子情報通信学会 電気学会 情報理論とその応用学会
信号処理学会 高速信号処理技術応用学会 情報文化学会
日本福祉工学会 日本催眠医学心理学会
<キーワード>
信号処理 情報理論 音声情報処理 感性情報処理 生体情報
受験生へ
「井戸端会議」、これが私の研究テーマです。
井戸端会議では、まずAという人がなんらかの話をします。それを聞いたBが別の井戸端に行ってAから聞いた話をします。このときに話の内容が変わったり尾ひれがついたりして、それを聞いたCが、また別の井戸端でその話をします。さらに話が変わり、尾ひれがつきます。そして、何度目かの井戸端会議で話される話はAの話とは全く異なったものとなってしまいます。この異なった話を聞いて最初のAの話を知ることは可能なのでしょうか?
これは
(1) Aという入力信号
(2) 話が変わり、尾ひれがつくというシステム、すなわち歪みを与えノイズが付加されるシステム
(3) その出力信号がある
というモデルにおいて、出力信号から入力信号やシステムが推定可能かという問題に他なりません。この研究は、かの天才ノーバート・ウィーナーのサイバネティクスに源を発する研究であり、現在のシステム工学、通信工学、情報工学、生体工学などの共通基礎となっています。この研究の魅力は物理の観点からは全く異なる現象が、情報の観点からは同一の現象として扱うことができる点にあります。私の研究チームはこの問題の理論解析を数学的に行い、通信、生体、音声や画像に適用し、具体的にいくつかの課題を解決しました。今後は工学的課題への適用のみならず、経営・金融における予測問題、心理学的課題等への適用についてもさらなる研究を行いたいと考えています。
最後に、受験生の皆さんへのメッセージ
この研究室では机上の実論が実感できます!
企業の方へ
大別して、二つのテーマで研究を行っています。
一つは信号処理の一分野である情報推定および抽出の理論とその応用に関する研究です。具体的には、まず受信した情報のみ(雑音や歪みを有している)から、ある統計量を用いて本当の情報を抽出するためのモデルと数学的理論(ブラインド信号処理)及び解析アルゴリズム(適応信号処理)の構築を行っています。次に、この理論を種々の分野へ応用することを検討しています。現在、通信、音声、生体・医療、心理への適用を行っています。通信分野では、移動体通信やデータ通信の室の向上に利用することを検討し、DSPを用いた実回路として構成できたため、実用化も迫っています。音声の分野(音声信号処理)では、上記のアルゴリズムを用いて無声音からその特徴を抽出する手法を開発し、これを応用し無声音から有声音を生成する方式の構築を行っています。また生体分野では、生体信号抽出に、この手法を適応し、従来、静止状態でなければ測定することができなかった心電信号の抽出を活動状態でも可能としています。心理分野(感性信号処理)では、感性情報と脳波の関係を上述の理論を用いて解析し、これに基づく快適な心理状態を誘導する方式の検討を行っています。二つ目のテーマは、情報メディアネットワークの構築とこれを利用した場合の地域文化や産業構築を信号処理の立場から数理モデル化を行い、新しい地域構造を構築する研究で、現在はSNSとネット放送及びコミュニティFMとその融合について検討をしています。
【技術相談・講演・共同研究に応じられるテーマ】
情報推定の理論 信号処理アルゴリズム 信号解析及びその応用
情報ネットワーク 情報メディア ICT全般